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愛郷の人 長谷川政一さん [本]

あの忌まわしい戦争、、、国家総動員法に基づいて国民徴用令で軍需工場へ徴用されたのが18才だったそうです。
昭和20年8月15日を私の故郷・宮城で迎えたそうです、この本を手にしたのもなにかしらの「縁」と思うと親しみを感じました。(著者の長谷川さんは現在の新潟県小千谷市の方です)
終戦をむかえ帰って新潟の故郷の痩せた農地を見、日々の生活の物資の欠乏のなかで、日本はどうすればいいのか、、、と、、、思慮するなかで、これからは自分で行動し、仲間たちとの力で新しい地域づくりをしなければならないと、、、、21才の時だったそうです。

稲作づくりの地で、取りわけ田んぼへの用水確保とその為の調査等でかけ周り、また国や県・市や各団体との交渉に奮闘されていました。

39才の時に市会議員となり、その後36年間議員をなされ、地域ならではの豪雪対策、農地用水をはじめ教育・福祉は勿論、緑と環境対策にと日夜身を粉にして活躍されて来られました。

「大きく活躍する人は、目立たない、そして日頃の努力を怠らない」、、、いつかこんな文言をみたことがありますが、、、と妻の私が言うのもなんですがその文言通りの夫であり、いつも他人のことを思いやっていた、、、と話されています。
党派を超え、地域を超えて活躍されて来られました、私たちの主食である日本の「米」を守れと闘って来られました。

2005年に「読者の皆さんへ」と差しペ-ジがあります、
「「長年のみんなの苦労で築いてきたものがあの中越地震で小千谷市における農地、用水路、道路そして多くの家屋等が被災してしまったが、、、誰ともなしに「立ち上がれ、団結、小千谷」を合い言葉に小千谷市民が復興にむけて立ち上がっています」」、、、と、、、。

当時の農家・農業実態を少しは知ってる私には、このような方が居るから日本の農業は守られ発展してきたんだ思いました。然し今の農業・農村はどうでしょうか?米国の要求に基づく農産物の自由化の名のもとに米は年々輸入増量され、日本の稲作はますます減反に追いやられ田畑は荒れ、高齢化とともに農村は無くなろうとしています。主食を自給せずまた備蓄もせず、、、あらゆる農産物が輸入され拡大されています。

1997年用水路設備の記念碑に刻字を依頼された長谷川さんは、ここに「農は生活の源」としるしたそうです、、、農業なくして人間は生き長らえることは出来ないとの思いを込めて刻んだそうです。

食はいのち源です、地球温暖化による生態系が心配されいます。
農産物の生育が心配されています、食料は大丈夫なのでしょうか?
荒廃していく農地が再び黄金花咲く稲田に、緑なす畑がもどり、、、子等がかけ遊ぶ姿が見られることは再びあるでしょうか?   夢また夢でしょう、、、?

地方行政で働く人々、とりわけ地方議員と私たち一般人とを結びつける一冊として感動しました。
国会報告、国会議員たちの本とはひと味も二味も違いますよ。

「信念の旗は高く」  長谷川政一著   2004(平成16)年11月3日 第1刷発行
 -長谷川政一  闘いと愛郷の八十年-  株式会社 新潟日報事業社(025-233-2100)
¥2500 363ペ-ジ                            


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